ホームステイ物語
第2章
−出国−
(2004.9.2)

 飛行機は二度目だった。
だから靴を脱いで乗るなんてことはしなかった。
今から18時間とかそれくらい何して過ごそう??
暇だなぁ。
とりえず寝ようと思ったけどエコノミー席だしなかなか熟睡できなかった。
寝ては起きての繰り返しで余計に疲れた。
しかも僕は四人掛けになっている席の内側。
せまいっ!!
落ちつかんっ!!


 左となりはマチャコ、右となりはたしかヒチャコでそのとなりはヨシエだったと思う。
これはまずい。ここで話せるようにならないといつまで経っても会話できないぞ。
と思い必死に何か話そうとしたがうまくいかず失敗。
仕方なく席の前にあったパンフレットみたいなものを読んでいた。
僕の大好きなキャメロン・ディアスが載っていた。
−いい。いい、可愛い・・・−
などと思っていたらいきなり

ヨシエ「あたしってキャメロン・ディアスやから。

と言い出した。

僕は心のなかで 「はぁ!?何いってんねん??どこがやねん??おっ??

と叫んだ。
思いっきり突っ込んでやりたかったがやはり初会話でそれはダメだろう。
思わず僕はきょとんとしてしまった。
それと同時にこいつはツワモノだ、と思った。

 時間が経つにつれて機内にも飽きてきた。
狭さももう慣れてきた。
暇つぶしにゲームをしたりCD聞いたりしていた。
最初は面白かったけどやっぱり次第に飽きてくる。

−なんか面白いことおきないかなぁ。−

ずっと考えていた。
暇すぎておかしくなっていたのか一人で落語を考えていた。

 そんな時適当にいすの前に付いているモニタをいじっていたらスパイダーマンが映った。
んっ??もしかして機内上映はスパイダーマン??
気になりはじめて思わず見入ってしまった。
でもタイミングがあまりにも悪すぎた。
なんせ見始めてから30分にはエンディングだった。
しかたないのでもう一度はじめから見直したのだが結末を知ってしまっては面白さ半減だ。

 ぼんやり地図を見たらフランスはもうちょい。
あータバコ吸いたい。
しかし暇だ。
隣ではマチャコが熟睡。
寝顔覗き込んだろうかなぁ。
て言うかそんなことしてどうするねん!!
っていうかみんなねてるしなぁ。
あっ、やばい!!
トイレに行きたい!!
マチャコ寝てるしなぁ・・・
起こしたら悪いし、我慢しよう。
寝たら忘れるだろう。
寝るぞ、寝るぞ、寝るぞ・・・・


無理!!

どうしよう、どうしよう、どうしよう・・・




 気がついたらフランスに着陸する数分前だった。
散々考えていた末寝てました・・・

 でもやっと憧れの土地であるフランスに到着だ。
僕の心は期待と不安とトイレへの思いで震えていた。

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